1997年9月の2
続・パラオのカストラートだ!
9月21日
9月22日
いよいよ久しぶりのダイビングである。
今日はいきなり初っ端からブルーコーナーへいく事になった。船頭さんは通称「チマちゃん」こと島さん。ダイビング雑誌には必ずといって良いほど載っている「AquaMagic」の広告を見れば顔が載っているのである。1発目の機材はDS-300だ。前日念には念を入れて、ストロボの同調をチェックしておいたものだ。とりあえず、陸上でのテストでは問題なく使えるはずである。私は、貧乏なので、基本的に機材はレンタルである。年に不定期にしか潜れない身とあっては、機材を買っても使わないうちにくたびれていきそうなので、買い控えていることもある。加えて今回みたいに、ハウジング4個カメラ10台とかもってくと、ダイビング機材とかもってく余裕なんて無いのである。
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| 強力な画像処理の結果浮かび上がったマンタの姿。ろくな写真じゃなくてすみません。 |
エントリーして潜り始めると、なんか空気の具合がおかしい。エアーを吸い込む時にレギュレーターがなるのもそうだが、非常に息苦しいのだ。吸い込むのに相当な力が要る。でもとりあえず、息は吸えるのでそのまま進んでいくと、異常に空気を消費している。通常40分から50分もぐって、あがってきた時には50は残っているのだが、30分たったら、50を切ってしまった。その間、ずっとエアーが気になって、DS-300の撮影は、ろくなものが撮れなかった。それでも一応すべての機能はチェックしつつ泳ぐ。そのうちストロボが作動していない事に気づいた。どうやっても水中でシンクロしない。何でだ?。ロケーションはブルーコーナーだったので、そのまま泳いでいくと、マンタ待ちのポイントになった。息苦しい、本当に息苦しい。多分初心者の頃だったらパニックっていただろう。必死に岩にかじりついて、他の人の足を引っ張らないように、じっとしてエアを絞った。最近ブルーコーナーではとんとマンタがこなくなったそうで、遭遇率は低いのであるが、走行しているうちに、1匹だけ、遠くを泳いでいるのを発見した。必死になってシャッターを切って、それでおしまい。エア切れで屈辱の浮上となった。インストラクターは久しぶりだから仕方ないよね、と励ましてくれるが、実際には月初に潜りにいっているのである。その時でもエアは全然おかしくなかった。問題が釈然としないので、とりあえず、フリーフロー気味だったレギュレーターを交換してもらう事にする。
昼は無人島にあがって休憩。パラオはポイントまで船で1時間とかかかるので、午前1本午後1本のペースになり、昼は無人島で食べる事になる。余りの頭痛に横になっていると、別のショップの連中が悪乗りして、浦島太郎ごっこしている。斜めになったやしの木のてっぺんからロープが垂れ下がっているのであるが、その木に登り始めた人が出たや否や、猛然とその人にやしのみを投げつけたり、ロープを持って木を揺らしたりしているのである。しかも全員でドリフのテーマとか合唱している。いったい何物?。
2本目はMP-EG1を持って潜る。本当は両方持って潜りたかったのであるが、うっかり落したらことなので、あきらめる。やはり相当な量でエアを消費する。今度は、屈辱の途中浮上。あがってアシスタントの現地人に「レギュレーターを変えてくれたか?」と聞くと、調整だけした、という。全く約束が違う。レギュレーターかどうかは確定していないが、とりあえず心理的不安を取り除きたかったので、船に積んであったスペアと交換してもらうはずだったのに、それをしなかったのだ。相当な頭痛にさいなまれてダウンしてしまった。典型的な酸欠症状ということで、気が遠くなってしまった。
9月21日
朝、あわくってパラオに出発する。今回はYOUCHANがお見送りにきてくれた。すっげー荷物なんで大変だ。なんてったって、NIKONOS
RSフルセットと、デジタルカメラ7〜8台。その上ハウジング4個ととんでもない量だ。パラオは直行便が出ていないので、いずれにせよ、グアムでのトランジットになる。これがまた、毎回4時間ほど待たされるのだが、退屈で退屈でしょうがない。今回は、グアムの空港内にBurger
Kingができたのでここで時間をつぶした。これが無かった時は、飢え死にしろというのか、というほど選択肢が無かった。パラオ向けの飛行機が出る段になると、今度はダブルブッキングがあったらしく、席を明け渡してくれる人には$100くれるとう。黙って登場してしばらくすると$300、ついで$400ドルに釣り上がっていった。時々見る光景なのだが、最初からねあがりするの分かってるんだよね。なんてったって時間が少ししかないので、あたりまだけど無視する。
パラオについたのは結局夜。これから船に乗っていかなければならないのか、と思うとぞっとしたが、板しかたない。とりあえず波止場までいくバスを待っていると、すっごくガタイの良い女の人が立っている。みたところ20代後半。どうやらスポーツをやっているようだ。日焼けしていなければ、宝塚のオスカルもかくや、という感じである。私は実は、こういったスポーツに特化された人の体というのが好きである。というと誤解があるが、キーワードは「機能美」なのである。昔神戸で神戸屋というパン屋のレストランがあって、そこに仲間と朝飯をたべにいった。そこの制服は、上がブラウス、で胸を強調するようなベスト(つまり胸の下にしかなくて、すっごくブラウスの胸をきょうちょうするようになっている)なのである。痩せ型の女の子はだめ、ぽっちゃり型もだめ。そこに痩せ型だけと、どう見てDカップぐらいありそうな女の子がやってきた。私は一言「機能美だ」といって、うっとりしていたそうだ。もちろん顔も良かったのだが、それよりなにより、その制服のデザインされた形を、フルに生かしていることにうっとりしてしまったのである。決して巨乳に見とれていたのではない(でも以後、文月は巨乳好きといわれたけど)。それと同じように、その女性の立ち姿は、皮下脂肪なんか全然無い感じなのだけれども、たぶん何かのスポーツにおいては、抜群に機能的な体なのだろう。それに見ほれてしまったのである。これって一種のフェチなのか?
とはあれ、バスがやってきて荷物を乗っけてくれる。人は別のバスに乗るのである。いざ出発になって走り出すと、例の波止場のところまであっというまであった。案の定橋は通行止めになっている。再建に4〜5年はかかるだろうといわれていただけあり、完全放置状態である。バスは、橋のたもとを右にそれ、砂利道にはいっていく。すると、前回はそのあたりから波止場に止めた車でごった返していたのであるが、今回は車一台とおっていない。フェリーでもできたのかなと思ったら、戦争の時にかけるような、鉄製の浮き橋ができていた。バスは最徐行で橋を渡っていく。時折橋がゴンゴンンとなっているのである。横の海は真っ暗であり、ちょっと幻想的な気分になってしまった。まるで夜汽車に乗ったようだ。
前回、パラオで最も安いパラオホテルにしたところ、電話一本かけられなかったので、今回は反省し、ホテルのランクを一個上げて、マラカルセントラルというホテルにした。浜が少ないパラオにあって、マラカルセントラルはプライベートビーチ、併設のダイビングショップ、レストラン、浜辺のバーなどをもつ、結構生かしたレストランである。このプライベートビーチで無制限ダイブができるというのも、選んだ一つのポイントであった。
到着すると、いきなりダイビングショップの人が向かえてくれて、明日のブリーフィングに入る。何と、さっきの女性も同じホテルに泊まっていたのである。なんとなくうれしいではないか。
ブリーフィングが終わると、とりあえず部屋に戻り、明日からの水中デジカメプロジェクトのための、セッティングに追われる事になった。